ずっと、キミが好きでした。
「何やってんだ、んなとこで」
「ひゃあ」
肩をポンと叩かれたことにビックリして、驚きの声が出た。
動揺しすぎて、心臓がバクバクと激しく脈打っている。
「た、大雅……!おどかさないでよ、バカ」
目の前には寒さで鼻と頬を真っ赤にさせた大雅が立っていて、怪訝そうに私を見下ろしていた。
「しずが勝手にビックリしただけだろ」
「急に肩叩かれたら、誰だってビックリするよ」
「不審な動きしてるからだろ。何やってたんだよ」
「べ、別に、大雅には関係ないでしょ」
「だったらそんなところに突っ立ってないで、教室に入れば?」
「わかってるよ」
仕方ないので、恐る恐る教室のドアを開けた。
三木さんはチラッとこっちを見たけど、私だとわかるとあからさまにプイと顔をそらした。
好き嫌いがはっきりしてて気が強い性格をしてるから、私のことが嫌いなんだと思う。
れおは何事もなかったようにカバンの中から教科書を出して、机にしまっていた。
一見すると何もなかったように見える2人。
三木さんがれおに告白してたなんて、ウソみたい。
「しず、おはよう。大雅も」
「あ、うん。おはよう」
「よう、怜音!」
挨拶を交わしたあと、私と大雅はそれぞれ自分の席に着いた。
三木さんにギロッと睨まれた気がしないでもないけど、気にしないことにする。