ずっと、キミが好きでした。


「れお!おはよう」



門の前に立っているれおの姿が見えて、急いで駆け寄った。



「おはよう。そんなに慌てなくてもよかったのに」



相変わらず優しい笑顔をくれるれお。


その笑顔に胸がキュンと疼いた。


休みの日に朝から会うなんて、かなり久しぶり。



「れおの姿が見えたら、居ても立っても居られなくなって。それより、行き先なんだけど。映画か海かシャーロット展かショッピングなら、どれがいい?」


「決めて来たんじゃなかったのかよ?」


「うーん、やっぱり1人じゃ決めきれなくて。れおにも意見を聞こうと思ってさ」


「はは、優柔不断」


「だよね」



れおが笑ったので、私も笑って返事をした。


れおの耳のことを考えたら、やっぱり人混みは避けた方がいいような気がして決めきれなかったんだ。



「その中だと、シャーロット展かな。確か、S駅で期間限定でやってるんだっけ?」


「そうそう!」



私は絵にそこまで興味はないけど、れおの家に飾られている油絵は好き。


実はれおの家にある油絵はシャーロットが描いた物なのだ。


だから、シャーロット展にはすごく興味がある。


< 72 / 251 >

この作品をシェア

pagetop