ずっと、キミが好きでした。


「じゃあ、行くか」


「うん」



れおの家から駅までは徒歩10分程度で、そこから電車に乗って30分のS駅を目指す。


今日の天気は晴れで、太陽が照っているから外を歩いていてもそこまで寒くはない。



「本当は、れおんちの裏山から星も見たいんだけどね〜!」


「冬は野生動物も出ないから、いつでも行っていいって母さんが言ってた」


「ほんと?やったー!なら、今日行こうよ!」


「さすがに今日は、夜まで帰らなかったらしずの母さんが心配するだろ」


「えー、そんなことないよ。いつもは夜まで一緒にいるじゃん」


「冬は寒いし、風邪引いたら困るだろ?」



苦笑しながらなだめるように話すれおは、私を説得しにかかってくる。


「また今度な」と言われて、しぶしぶ頷くしかなかった。


最近は受験勉強でお互い忙しかったこともあり、こうして2人でいること自体がすごく久しぶり。


推薦入試で受かれば万々歳だけど、落ちたらまた勉強ばかりの日々が続くわけだ。


それなりに手応えはあったし、面接でも聞かれたことに対してソツなく答えられたと思う。


あとは本当に結果を待つだけ。


れおもれおで手応えはあったようで、受験が終わるとスッキリしたような表情をしていた。


お互い、いい知らせが来るといいな。


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