ずっと、キミが好きでした。


あんたたちは……。



「れおの何を知ってるの!?」



振り返ってギャルに向かって叫んだ。


怒りのあまり、声が震える。


こんなにも誰かに怒りを覚えたのは、生まれて初めて。


2人は突然の光景に目を見開いていた。



「なに?誰?」


「ほら、さっきの女……!」


「げっ」



ようやく私に気付いたのか、ギョッとする2人。


何も知らないくせに……れおのことをバカにしないでよ。



「恥ずかしいとか、勝手なこと言わないで!れおは……れおはね、あんたたちなんかより、ずっとちゃんとした人間だよ!」


「な、なにムキになってんの?意味わかんない」



私の剣幕に圧倒されたのか、サエが引き気味に声を漏らす。



「こっちの方が、あんたたちなんかお断りなんだからっ!二度とれおのことを悪く言わないで!」



悔しくて、苦しくて胸が張り裂けそうだった。


自分の悪口より、れおの悪口を言われる方がずっと許せない。


はぁはぁと肩で息をする。


ムカつく。


悔しい。


……悲しい。


ジワッと涙が滲んで、腕でそれを拭った。



「なに大声出してんの?恥ずかしいとか思わないわけ?注目されて、すっごい嫌なんだけど」


「恥ずかしくなんかない。れおは……恥ずかしい人なんかじゃないんだから……っ!」



堪えきれなくなった涙が頬に流れた。


目の前がボヤけて、もはや自分がなにを言っているのかわからない。


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