・いつまでも、キミを想う
***
水曜日。
お昼休みが終わり、午後からの授業は睡魔との闘い。
けど、眠気を抑えられるのは同じ教室に、幼馴染のアイツが居るから。
窓際の一番後ろの席から、斜め右前の背中を眺める。
校則違反にならない程度に明るいブラウンの髪。
白いシャツの後ろ姿は、少し撫で肩の背中。
肘をつき、スッとしている指は、シャーペンを耳の辺りでクルクルと回していて。
長めの脚は、少し窮屈そうに机の下でクロスしてる。
たまに、隣の男子とヒソヒソ話しては、声を殺して笑ってる笑顔がチラリと見える。
夕凪碧人(ゆうなぎあおと)、私の好きなヒト。
想うだけで、胸がキューッと締め付けられる程、苦しくなる。
友達と笑いあっていた碧人に、ふと視線を向けられ。
一瞬、目があった私は、恥ずかしくなり視線を逸らした。
「迷ってないで、さっさとチョークを使えばいいのに」
私の耳元で、小さく囁く声の主は。
授業中だというのに、お構いなしに声をかけてくる。
「でも……」
その声に答える様に、私は左肩に目を向けた。
数日前から、私にだけ見える妖精の名は『レイ』
水曜日。
お昼休みが終わり、午後からの授業は睡魔との闘い。
けど、眠気を抑えられるのは同じ教室に、幼馴染のアイツが居るから。
窓際の一番後ろの席から、斜め右前の背中を眺める。
校則違反にならない程度に明るいブラウンの髪。
白いシャツの後ろ姿は、少し撫で肩の背中。
肘をつき、スッとしている指は、シャーペンを耳の辺りでクルクルと回していて。
長めの脚は、少し窮屈そうに机の下でクロスしてる。
たまに、隣の男子とヒソヒソ話しては、声を殺して笑ってる笑顔がチラリと見える。
夕凪碧人(ゆうなぎあおと)、私の好きなヒト。
想うだけで、胸がキューッと締め付けられる程、苦しくなる。
友達と笑いあっていた碧人に、ふと視線を向けられ。
一瞬、目があった私は、恥ずかしくなり視線を逸らした。
「迷ってないで、さっさとチョークを使えばいいのに」
私の耳元で、小さく囁く声の主は。
授業中だというのに、お構いなしに声をかけてくる。
「でも……」
その声に答える様に、私は左肩に目を向けた。
数日前から、私にだけ見える妖精の名は『レイ』