はにーだーりん


「・・・だめ?」


潤んだ瞳で見つめてくる葉月。




「う・・・ダメに決まってんじゃん!ぼく、れっきとしたオトコだから!」

倫太郎も誘惑に負けじと強気になって言い返す。


すると、葉月の勢いと動きがぴたりとやんだ。





「私のこと、嫌いになった?


そうだよね。おかしいよね。

こんな彼女嫌だよね・・・


ごめんね。倫太郎が好きすぎて、こんなことして」




うつむいて、ぽろぽろと言葉をおとしていく。



倫太郎はどうしていいかわからず、彼女の肩に触れた。


華奢な肩、さらさらな長い髪。

抱きしめたくなったが、自分の格好が目に入り惨めになってしまった。



こういうときにかっこよく抱きしめたり、彼女を説得できない弱気な僕。



挙句の果てに、彼女に女の格好をさせられる。
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