眠りの森のシンデレラ

そして、眠りの森で、大きな息を吐く人物がもう一人。

「クローバーの名前を聞いた時から、いつかは、こういうことが起きると思っていたわ」

桔梗はパソコン画面のクローバーを見つめ、「なのに何故関わっちゃったの、琶子」と悲し気に呟く。

その傍らで、すやすやと眠る桃花。
桔梗は桃花のバージンヘアーをソッと撫でる。

この先、クローバーが琶子に纏わり付き、ここを度々訪れるなら……もう、ここには居られない。

桔梗はそうならないことを祈りながら、秘密を知られてはいけない、大切な宝物を守らなければ! と桃花を見つめる。

< 125 / 282 >

この作品をシェア

pagetop