願 叶



店に帰ると玄関前で座りこんでいる楓ちゃんを見つけた。



「おかえり。」


そう、笑顔で言われて私は疲れがとんだ気がした。



「またお前、李織さんの料理つまみ食いしただろ。」


そう雪君が決めつけで言った。


「・・・ちょっとだもん。」

そう言って、頬をふくらます楓ちゃん。
可愛いなーおい。


「だから、追い出されんだよ。」


楓ちゃん、追い出されたんだ・・・何か、可哀想。


< 136 / 355 >

この作品をシェア

pagetop