願 叶
しばらく、その曲を聴いていた。
「うおっ!!」
その雪君の声と共に急にピタッと曲が止まる。
急に立って驚いた表情の雪君が私を見ていた。その顔は、しだいに真っ赤になった。
「あっ、ゴメン。驚いた?」
「なっ・・・なななな、何してんだよ!?」
激しく動揺する雪君に楓ちゃんと部屋巡りしている事を話そうとしたが、そこには楓ちゃんの姿はなかった。
「いい曲だね。何て曲?」
とりあえず、雪君に落ち着いてもらおう。