願 叶



次の瞬間、紙と私の手はピッタリくっついた。


すると、触れた紙から眩しい光があふれだし、視界は真っ白になる。


「うわっ。」


・・・あまりの眩しさに私は目をとじた。



ゆっくりと目をあけて見ると、さっきまで白紙だった紙に墨で私の名前が書いてあった。



「契約完了です。」


天神さんはそう言うと、その紙を持って何処かに行こうとした。



「あの、天神さん!!願いが叶ったら・・・その・・お金とかって・・・。」


私はお金など一切もっていない。



「願いが叶った後、ゆっくりお話しましょ。」


そうニッコリ笑って、天神さんは奥の方へと消えていってしまった。




< 18 / 355 >

この作品をシェア

pagetop