願 叶



「螢は、あの人がいるっスもんねっ。」

少し低い声で唯はそう言った。


俺の眉がピクッと動く。

「…唯、お前はホンマに何でも知ってるなぁ。」


作り笑いしているが、唯の言葉に動揺は隠せへん。


「情報屋っスから。」


そう笑顔で言った後、そのままフェンスから飛び降りた。



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