願 叶



というか、こんな李織さんを見るのは、はじめてで何かすごく新鮮だった。


とりあえず、私は李織さんの腕を掴みカチコチの李織さんを店へと引きずり入れた。


…そこには、タイムバーゲンでおばちゃん達が白熱した商品の取り合いをしていた。


「あわわ。こっ…こういう争い事は私、駄目なんですよ。」


争い事っていうのか、これ?


李織は私の後ろに隠れ、店内の様子を伺っている。



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