願 叶



「すみませんでした。」

商店街にあるベンチで李織さんは、私に深々と謝った。



「いえ、大丈夫ですよ。」


店を出て、しばらくすると李織はいつもの感じへと戻っていた。


そして、肝心の買い物なのだが…


スーパーの袋の中にはカレーの材料は一つもなく、あるのは、葱一本。



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