生き続ける意味
日にち変わって、翌日。
「ねぇー、桜ちゃん?いいかげん布団から出ないと、亮樹先生に怒られちゃうよ?」
ベッドのすぐ横から声が聞こえてるけど、無視無視。ほんとうは茜さんに無視なんてしたくないけど、検査の日となっちゃ話が別。
あたしは、ぐっと布団を深くまでかぶった。
そう。今日は、待ってもいないのにきてしまった検査の日。
朝起きた瞬間から、もう気分は最悪なわけで。
もう9時だっていうのに、亮樹兄ちゃんまだ来てないし。...昨日、約束したのに。
ガラッ
突然、ドアが開いた音がしたかと思ったら、足音が近づいてきて、布団をガバッととられた。
目に差し込んでくる、明るい光。