生き続ける意味
ふたりの視線がいたくて、窓の方に目をそむけた。
でも、それは亮樹兄ちゃんの手によって阻止される。
顔を両手で包み込まれ、そのままぐいっと亮樹兄ちゃんの方へむけられて。
...亮樹兄ちゃん、目が、目が怖いです。
「ふーん。入院してさっそく迷惑かけてるんだね?...まぁ、どうせ検査が嫌すぎて食べれないんでしょ。」
さすが、あたしをずっと見てきた人!
亮樹兄ちゃんは、すずしい顔であたしを見る。いまだ手は解放されない。
「り、亮樹兄ちゃん...?」
もしかして、怒ったかな。そう思いながら、目を見つめる。
「......ご飯、ちゃんと食べないと、痛い検査増やすよ。」
そう真顔で言う亮樹兄ちゃんには逆らえなくて。
「た、食べます...。」