生き続ける意味
いってることがイマイチわからなくて、首をかしげる。
亮樹兄ちゃんは、あたしの手を握った。
「桜が...自分が病気で、治療しなきゃいけない。そんな病気を変に追い詰めたりしてない?」
追いつめる?
ますます、頭がこんがらがる。
「だから、こんな病気のせいで... とかさ。たしかに、思うのはしかたのないことだと思うよ?
でも、だからって調子が悪いときに無理するとかって、ほんとうに自分の体のこと、受け入れてるのかな?」
...たしかに、そう思ったことはある。
部活の最後の大会だってそう。
この病気のせいで出れなくなった。
それが、自分のことなんだけど、にくくて悔しくて。
「少なくとも、体は苦しくなってるはずだよね?」
あたしは、うなずいた。