生き続ける意味
あんなに辛い治療、耐えられる自信がない...
亮樹兄ちゃんは医者だし、他の患者さんがいるから、いつも寄り添ってくれる人がいないもん...
ひとりは寂しいよ...不安なんだよ...
痛いのも、苦しいのも嫌だ。
もう、逃げ出してしまいたい。
けど、けどッ.........
「うわぁぁっ......!わかんないッ... わかんないよっ....!!」
あたしの声が廊下に響きわたる。
もう苦しすぎて。怖すぎて。
あたしだけじゃ、耐えられない。
このまま、現実がなくなってしまえばいい。
なにごともなかったように、嘘だよって...言ってよ..。
ひとり夜の廊下で泣きじゃくる。
泣いてジタバタ暴れて...また泣いて。
「桜... !!」
ふと前から声が聞こえたかとおもうと、抱きしめられた。