生き続ける意味
そんな桜を病室に寝かせ、俺は再びナースステーションに戻った。
「あっ、亮樹先生!お疲れさまです。
桜ちゃんの検査、どうでしたか?」
バタバタとしているナースステーションだけど、茜さんもそのひとり。
両手にファイルやら体温計やら血圧計やら...。
こう...分けて持っていくって発想はなかったのかね?
「茜さん...それ持つ。」
せめて、血圧計やら体温計やらを持たせてよ。
あまりにも重そうなんで.....。
すると茜さんは、顔を真っ赤にして。
「いえいえっ、だ、大丈夫ですっ!
こ、このくらい......ありがとうございま...」
俺は茜さんにかまわず、荷物を持った。
...これ、結構重いぞ。
「...すみません。」
苦笑いしながら、言う。
「どーいたしまして。」