生き続ける意味
頭の中が真っ白になった。
これは、夢じゃないのか...?
いや、夢であってほしい。ぜったいに。
でも、手のひらには汗がにじんでいた。
「桜ちゃんのか...?それって.....」
そう。なぜ俺らがここまであわてるか。
それは
「このままだと、完治するか....厳しいな。」
陽介の悔しそうな声。
茜さんの目には涙がにじむ。
「えっ...さ、桜ちゃんが?うそ...ですよね...?」
俺はなげやりに検査結果を陽介にわたした。
抗がん剤は効き目ゼロだったということか?
転移したところはまだしも、もともとあった所が確実に病状は進んでる。
このままじゃ、いずれからだ中...!!
「がん組織がまわっちゃうってことか...」