生き続ける意味






翔はにこっと笑って。




「まぁ...ひとまず、おかえり、桜。」




「っ...!た、ただいまっ、し、翔...。」





え、え、え...。ま、まって。


し、翔ってこんなに...なんか、カッコよかったっけ...?



笑顔が、すごくかわいい...っていうか、こっちも自然と笑顔になれるような。






お互いに目を合わせたまま、うごかない。



っていうか、どうすればいいんでしょう...?



今、何事もなかったかのように“おかえり“ “ただいま“ 言ってるけど、



さっきまで抱きつかれてたんだよね?


いや、だって幼なじみだよ?


こんな恋愛マンガにあるようなシチュエーション...?みたいな。



ん?よく考えてみれば、幼なじみだからこのくらいはあっておかしくないのか?



翔の場合、ちっさい頃から一緒でおたがい家族みたいなもんだし...。


でも、おかしいの?





.....わからん。

あたしにはそのような経験値がまったくもってゼロだから、全然...。






だ、だれか教えておくれ...








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