生き続ける意味
「...亮樹兄ちゃん。」
「んー?」
食器をパソコンを開いて、たぶん仕事の続きだろうな。
「あたし、薬ちゃんと効いてるの?」
あたしの言葉に、一瞬固まった。
けど、次の瞬間はもういつも通りなかんじ。
「ん?なんで。効いてないかんじ?その薬。」
あたしは首を振った。
そうじゃない。この薬は、熱とか下げるの。
そうじゃなくて、
病気を治す、やつの。
そう言おうとしたけど、喉まで来て、つっかかり言えなかった。
「う、ううん。なんでもない。
そう。この薬、明日までに効く?あ、ほら。明日こそ勉強したいし...」
相変わらずといっていいほど、都合よくごまかす言葉が出てくる口には、今回は感謝したい... 。