生き続ける意味






「さ、桜は気にしなくていーんだよ...」



ん?翔、ほっぺが赤くなってるけど...。



「照れてるのよ。」


そう言って、バシッと翔の背中をたたく。



「うるせぇよ....」




「もー、口のわりには顔は真っ赤なんだから。翔って意外と純粋よね。」


からかうように言う実優。



あたし、ふたりについていけないんだけど。



......えっと。照れてるの?






「もうこれ以上言うなよな...。ただでさえこの間勇気出したって言うのに...」




そう、小声でさらに赤くして言う。



あたし......?この間...?


翔の照れる顔を見て、思い出した。

あの日。翔があたしに抱きつい......。




え、じゃあ?今の話からすると...


し、翔はあたしのこ..と。





いやいやいやっ!


そんな...そんなことわかんないしっ。


自分で勝手に決めつけるのはいけない。

...うん。




や、やばい。あたしまで顔が熱く...





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