生き続ける意味
その日の夕方。
あたしはあの後、翔と分かれて家で寝ている。
...正確にいうと、ソファーの上で参考書読んでんだけどね。
翔たちだったら、ちゃんと寝ろ!って言うだろうけど、そんなわけにもいかず。
あたしだって、受験生だよ?
勉強がしたいんです!
もちろん、毛布をしっかりかけて、お薬も飲みましたっ!
完璧でしょ!大丈夫大丈夫。
ガチャリ
そんなことを考えてたら、玄関のドアが開いた。
「ただいまー。」
うわっ、亮樹兄ちゃんだ。
ど、ど、どっ...とりあえず参考書は布団のなかに...。
その間にも、足音はこっちにやってくる。
まって、この状況どうやって説明しよう... えーと、えーっと...。
「桜?あれ、寝てるの?」