生き続ける意味












その日の夕方。


あたしはあの後、翔と分かれて家で寝ている。




...正確にいうと、ソファーの上で参考書読んでんだけどね。




翔たちだったら、ちゃんと寝ろ!って言うだろうけど、そんなわけにもいかず。




あたしだって、受験生だよ?


勉強がしたいんです!



もちろん、毛布をしっかりかけて、お薬も飲みましたっ!

完璧でしょ!大丈夫大丈夫。





ガチャリ



そんなことを考えてたら、玄関のドアが開いた。



「ただいまー。」




うわっ、亮樹兄ちゃんだ。



ど、ど、どっ...とりあえず参考書は布団のなかに...。




その間にも、足音はこっちにやってくる。




まって、この状況どうやって説明しよう... えーと、えーっと...。




「桜?あれ、寝てるの?」




< 394 / 737 >

この作品をシェア

pagetop