生き続ける意味
「さくら... 」
そっと頭をなでる。
けど、桜は苦しそうに息をするだけ。
急になったのか?それとも...予兆があったとか?
どっちにしろ、そのふたつしかない。
後者はありえないとねがいたい。
なにかあったら言うはず。...たぶん。
そんな考えが頭のなかを、またぐるぐると。
「亮樹っ!」
ボーッとしてると、後ろから緊迫した声が聞こえてきた。
振り返ると、さっきまで医局にいた佑真が。 さっきまで一緒にいた看護師さんも。
「佑真......?」
さっきとは違う、けわしい表情。
「亮樹っ... なにやってんだよ!」
明らかにおこっている。
「はっ... なにが...?」
佑真にさっきの検査結果を乱暴にわたされた。
もう一度見ると、.........え?
さっき見たはずの結果なのに...