生き続ける意味
「ねぇ桜ちゃん。亮樹先生から聞いたのよね?」
酸素マスクをはずしながら、穏やかな口調で言った。
「......ん。」
「それで...嫌だった?」
あたしはうなずいた。
茜さんはあたしの隣に座る。
「そうだよね...。亮樹先生はね、桜ちゃんのこと大好きなんだよ?
けど、大好きだからこそ、こうゆうふうにしたのね。」
え...?
思わず顔をあげると、茜さんの笑った顔があった。
「だって、ずーっと一緒にいるんだもの。亮樹先生は桜ちゃんのことが大切なの。
けどね、大好きだから、桜ちゃんともっと一緒にいたいから、亮樹先生じゃなくて他の先生に診てもらおうって思ったんじゃないかな?」
......。
そうなの?ほんとにそうなの?
そんなこと... 言われたら、嫌って言えないじゃん。
わがまま、言えなくなるじゃん.... 。