生き続ける意味
「はぁー...」
暗い廊下をひとり歩く。コツ、コツという足音が響く。
手で顔を覆い、髪をくしゃくしゃっとかいた。
「俺......なにしてんだよ。」
「...亮樹?」
目の前にいたのは、白衣を脱いだ佑真だった。
帰る途中か?
「お前... 大丈夫か?顔色悪いようなきがすっけど。」
「いや... まぁまぁ... 」
自分でもよくわかんない答え方をして、その場を立ち去ろうとした。
けど。
「ちょっとまて。やっぱおかしいだろ。...桜ちゃんか?主治医かえるって言ったら、やっぱ嫌がったか?」
俺は首を振った。
「じゃあ...容体がよくないのか?」
「...それは、そうだけど。
.....桜が、俺の言うこと聞くって。主治医を変えても... いいって。」