生き続ける意味






体が勝手に動いて、走りだしていた。




...... いや。逃げていたのかもしれない。





あの先生から



治療から


そして、自分の病気という現実から。






ダメってわかってる。はず。


けど、嫌だ。やりたくない。逃げたい。



そんな本音が、そのまま体で受け取って、動いてる。





「はぁはぁはぁ... 」



無我夢中で走り続けていた。


どこにいくあてなんて、ないのに。



風が、ピュッと体に当たって冷たい。




... あたし、このままどうなってもいいかも。












< 442 / 737 >

この作品をシェア

pagetop