生き続ける意味
もちろん、家までは遠くて...。
普段ならバスで行ってるから、よけいに遠く感じる。
だいぶかかったかな。
寒さでかじかむ指や足なんて、おかまいなしにひたすら歩いた。
突然飛び出してきたから、暖かいコートなんて持ってないし、あるとしたら、かるく羽織るパーカーくらい。
服の隙間から入る、冷たい風。
ぐっと歯をくいしばって、がまんした。
「... ついた。」
やっとのおもいで、玄関までつくと、いつもポストに入れてある鍵を取って、中に入った。