生き続ける意味
「なに?」
「......ずっと、一緒にいてくれる?」
あたしの声はたぶん、うわずってたと思う。
「桜...?」
「あたしっ、亮樹兄ちゃんがいないと無理だよ...。
亮樹兄ちゃんがいないと、ほかに家族なんて...いないんだもん。
ひとりぼっちになっちゃう...!」
ポロリ、と涙がこぼれた。
そうだよ...寂しかったんだよ?
亮樹兄ちゃんが主治医じゃなくなってから、全然会えなくなって... 不安だったし、嫌だった。
亮樹兄ちゃんは、あたしをずっと見つめていて微笑むと、力強くうなずいた。
「ぜったい、離れない。ずっと一緒だからな。」
なら..それなら。