生き続ける意味
「あたしッ... 教えて?病気のこと... 。
ちゃんと向き合う...。
もうッ、こんなことしない。
だからっ...!」
言ってる途中に、泣いてしゃべれなくなって、顔に手を覆って崩れ落ちた。
亮樹兄ちゃんの膝の上で、声をあげて泣いた。
がまんしたくても、できない。
亮樹兄ちゃんは、そんなあたしをぎゅっとした。
「 ほんとだな。もう...2度と自分で命を粗末にするようなことするな!
もう...ほんとに。
俺が助けようとした桜の命、桜がじぶんでなくそうとしてて...ほんとうに悲しかった。どうしようって思った... 」
「ご、ごめんなさいぃ....!
もうっ、もうしない。ひっく..。」
あたしはぼろぼろ泣いてて、亮樹兄ちゃんも瞳がうるんでた。
亮樹兄ちゃんは、あたしをゆっくり立たせると言った。
「教えてあげる。もう、ひとりにしないからね。大丈夫!」
涙を裾で拭きながら、うなずいた。
亮樹兄ちゃんが一緒なら、大丈夫...。
「うん。じゃあ....病院、戻れるか?
熱もあるし、ここの処置ももう一回しなきゃね。
お話は、それから。」
トントン、とカッターで切ったあたしの指を触りながら言った。
「... うん。」