生き続ける意味
* 大好き
夜の病院。
小児科病棟まで行くのには、それほど時間がかからくて、すぐに診察室に入れられた。
「桜、そこ座って。」
そう指刺されたのはベッド。
「うん。」
消毒液のにおいがする。
診察室の奥で、なにか作業をしているのか、ガタゴト音が聞こえる。
すると、突然、足音が近づいてきた。
シャッとカーテンを開けて出てきた人。
「さ、桜... ちゃんッ...」
あたしを見るなり、駆け寄って抱きしめたれた。
「あ、茜さん?!」
そこには、ナース姿の制服ではなく、私服の茜さんがいた。
「よかったぁ... 無事で。」
涙目になりながら、微笑んだ。
「茜さん... 心配かけて、ごめんなさい...」