生き続ける意味
「茜さん、ありがとう。」
茜さんはにこっと笑った。
「桜ちゃんが無事でなにより。
亮樹先生、わたしはもう帰りますね?
二人でごゆっくり。
明日、お話聞かせてください。...あ、桜ちゃんもね?」
「茜さん、ありがとうございました。
申し訳ないよ。こんな時間まで。じゃあ、お疲れさま。」
ペコッとお辞儀をすると、茜さんは診察室から出ていった。
茜さん...心配してくれたんだ。
なんだか、ほんとに申し訳ない...。
ひとり後悔してると、亮樹兄ちゃんが診察道具をもってベッドに座った。
「よし、とりあえず診察ね。」