生き続ける意味





ふと亮樹兄ちゃんを見ると、やさしく微笑んでた。



「遠慮なんて、いらないよ。

気をつかわなくてもいいよ。わがままだって言っていい。

だから、そのまま話して。

桜は...なにが辛かった?なにが嫌だった?

ぜんぶ、最後まで聞くから。」




まっすぐな目で見てくれる亮樹兄ちゃん。


遠慮...しなくていい。


わがままも...


気をつかわなくても、いいの?




でも、ゆいいつあたしには引っ掛かってることがあった。


なんど家族だから、大切だからと言われても、取れない塊が。



今は... それを言ってもいいのかな。




あたしも、亮樹兄ちゃんの目をじっと見た。



「ねぇ、亮樹兄ちゃん?」









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