生き続ける意味

あたしが大声で言うも、亮樹兄ちゃんは見向きもせず。


「はいはい、しばらくね。また半年後くるんだよ。あ、あと結果は明日にでもでるからね。」


パソコンを打ちながら言う。


.....っ!もうっ!


あたしは、口を聞かずに診察室を出た。


診察室の外に出ると、いつも小さい子の鳴き声でにぎわっている待ち合い室は、不気味なくらいにシーンとしている。


もう日はとうに暮れていて、ほとんど真っ暗。


あたしは、無意識に待ち合い室の長椅子に座っていた。

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