生き続ける意味





「お前は、そんな“かけがかのないもの“をなくしたくない。当たり前だけど、だからこそ、医者としての判断や考えじゃなくなってるところもあったんじゃない?」



佑真がゆっくりと真剣な目で話す。



医者としての、判断と考え。


.....たしかに、この頃は病状の悪化であせったり不安になったりして、できていなかったかもしれない。





「だから、そういう面で主治医を変えてみた...ってことだったら、その考え自体は良かったと思ってるよ。


...けど。結局はこんなことになってしまったんだよな?

それなら、またお前がやればいい。」




肩をぽんと叩かれて、佑真は微笑んでいた。




「っ...桜にもそう言ったけど...ほんとに俺が...またミスしたりしたら。」



すると、佑真はいきなり立ち上がり、けっこうな勢いで俺の頭を叩いた。


ガンっと頭に衝撃がはしる。






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