生き続ける意味
俺が呼ぶと、パアッと笑顔になって走ってきた。
「亮樹兄ちゃん!どこいってたの?
だれもいなくてびっくりした!」
口をとがらせてふくれてる。
...勝手に寝ちゃったくせにな。
「はいはい、わかったって。じゃあもどろーな。」
まだ文句を言い続ける桜をかるくあしらいながら、診察室へと歩いた。
「亮樹!おつかれー。また明日!
桜ちゃんもまた明日ね?」
後ろから佑真の声が。
すると桜は、大きく手を振って。
「あっ、佑真先生だ。またねー!」
なんてにこにこしてる。
......さっきまでの泣き顔はどこにいったんだか。