生き続ける意味
そのとき、ドアがガラガラっと開いた。
「おはよー!あ、起きてた?めずらしいね。」
こんなこと言うのは、亮樹兄ちゃんしかいなく...。
......っていうか、その言い方だと、あたしがいつも寝てるみたいじゃない。
「...っ!亮樹兄ちゃんっ!」
あたしは思わず抱きついた。
白衣の上からぎゅっと。
「おぉ...なに?どうした?」
亮樹兄ちゃんの声は優しくて、安心する。
ホッとした。よかった。亮樹兄ちゃんがまた主治医になってくれて。
「亮樹兄ちゃん...もう変わらないでね?」
「ん?」
「あたしが治るまで、ずっと亮樹兄ちゃんが治してね?」
ぎゅっと抱きつきながら言った。