生き続ける意味
実優はあたしの背中を肘でつく。
「また4月から同じだね!桜も、翔も!」
あっ...そうか。
また同じなんだっ!
あたしはそばにいた翔と実優の肩に手をまわした。
「これからもよろしくっ!」
すると、ふたりともパアッと笑顔になった。
あたしの顔を見ると、手をぎゅっと握られた。
「これからも、ずっと一緒!よろしくね!」
「おう!」
あらたまって言われると、ちょっと照れるけど、うれしい。
すると、亮樹兄ちゃんは部屋の電気をぱちっと消した。
「桜だけじゃないよ。翔も実優も、みんなのお祝いね!」
そういって、ケーキのろうそくに火をつけた。