生き続ける意味
「実優!これあたしにも送って~。」
「俺にも!」
「はいはい了解~。」
次の瞬間、ピロリンっと携帯の音が鳴った。
み、実優...さすがやること早い。
でも。よかった。
携帯の画面にうつる、なんともない日常。
たいしたことなくても、あたしにはうれしい。
やっぱり、みんなといるときだけ、病気のことを忘れられる。
「よし、じゃあケーキ食べよっか!」
そのあとは、ケーキ食べて。いつもと同じようにおしゃべりして。
学校の様子とか教えてもらったり...。
ほんと、いつもお見舞い来てくれるときと一緒。
なんともない、あたしの日常。
...けど。
まさか。
この笑顔が、時間が、
なくなるなんてこと
あたしでさえ、想像もしていなかった。