生き続ける意味





そして、またくしゃっと笑う。




「あげるね。これ。」



ポンと手のひらに置かれたのは、小さな紙切れ。

メモ帳を破ったような。



「えっ... これ。」



なんだろう。


そう思ったら、晴ちゃんがほほえんだ。



「見つけたいときに見つけてね。だから、今は... ダメだよ?」



あたしは、わけがわからず、とりあえずうなずいた。



「じゃあね!」



晴ちゃんは部屋に戻っていってしまった。




「え... なんだったの... ?」


ひとりぽかんとしてると、後ろからヒナがてくてく歩いてきた。




「あーっ!またお部屋に戻っちゃった... 。」


ん?また?



っていうか、晴ちゃんとヒナはいつのまに友達になったの...?


ヒナは不機嫌そうに顔をふくらます。




< 552 / 737 >

この作品をシェア

pagetop