生き続ける意味
「でも... まわりはいつも、"絶対に治るから" って。"治すんだよ"って。
ッ... そんなのできないに決まってるじゃん!!
薬も開発されてないのに、どうやって治すの?!!」
突然、大声でさけんだ。
悲しい、震えた声はナースステーションやそこらへんの廊下まで響きわたったと思う。
ヒナも、びっくりしてこちらをみてる。
「 晴ちゃん... 。」
あたしはただ、なさけなく名前を呼ぶことしかできなくて。
ヒナがトコトコと晴ちゃんのそばにやって来た。
「晴おねーちゃん?どーしたの?」
首をかしげながら、晴ちゃんの頭をぽんぽんとなでる。
すると、晴ちゃんは自分の膝にヒナを寄せて、抱きしめた。
そして、わぁわぁ声をあげて泣いた。