生き続ける意味
『だんだん体のいろんな所が動かなくなって... 。
最後には、自分で息も吸えなくなって... 死んでいくんだろうね。』
いつしか晴ちゃんが行ってた言葉。
... 目の前が、真っ暗になった。
晴ちゃんが笑っている、その今の笑顔さえも、遠退いてみえる。
「ね、ねえ。食べれなくなったって... もとに戻るでしょ?」
"うん " って...
"うん " って言って... 。
けど。首を振った。
「戻らないよ... 。私の病気は治療がないもん。
進むだけ、だからさ。」
... すすむだけ?
進むだけ。
なんでこんなに必死で言ってるのか。
もちろん、それは晴ちゃんが治ってほしいから。
そうだよ。
けど。けど... あたし。
「け、けどさっ。希望だってあるじゃん。治る可能性だって... きっとあるに決まってるじゃん!治るの!!」
思わず叫んじゃった。
あたしの声は、病室中に響く。
晴ちゃんはびっくりして、あたしの顔をじっと見つめた。
「... ありがと。けど、私の病気で治った人は... 」
あたしは首を振る。
「違う... いる。いるって!」