生き続ける意味






もう一度桜を見ると、やっぱりから苦しそうな顔をしていた。





「早く人呼ばねぇと…」


ナースコールを押し、何人か要請をした。




来るまでの間、聴診器を取り出し、聴診した。




…一時的なものだといいんだが。




ドタバタッ


ガラッ



「亮樹先生っ?桜ちゃんが意識なくなったって…ほんとですか?!」



一番に駆けつけてくれたのは、茜さん。


肩で息をしていて、桜に駆け寄る。




「あぁ……頭痛がひどいってうなってたら急にな。

だからすぐに検査まわしてください。万が一ってことも…!」



 

すると、心配そうな目をしていた茜さんが一転、強くうなずいた。




「わかりましたっ!すぐに準備します!」





もう一度桜を見ると、結構な汗をかいている。


タオルで拭き取ると、氷のタオルを当てた。



しばらく看病してると、茜さんが戻ってきた。




「先生っ、準備できました!」



「わかった!」



急いで立ち上がると、ポケットの中のPHSが鳴った。


…こんなときに!呼び出しだ…




「あっ…呼び出しですか?

なら、行ってください!ここは私たちに任せてください。」



桜の様子を見ると、俺は病室を出た。



「悪い!頼んだ!」










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