生き続ける意味
「あっ、亮樹先生!お願いします!」
現場に行くと、思っていたよりドタバタしていた。
何人かいて…事故か?
「人身事故です。線路から飛び降りたらしく、頭を強打していて、意識が……」
看護師から容態を聞きながら、治療を始める。
人身事故か…自殺願望か??
「俺がこっち見るので、遠藤先生は向こうお願いします!」
「了解!」
医療現場は忙しい。
常に命のタイムリミットと闘ってる。
1分…いや1秒の遅れで生死が決まってしまうこともある。
ピピピピッピピピピッ
アラームが鳴り始めて、緊迫感もさらに上がる。
「出血がすごいな……ガーゼもっと持ってきて!吸引も!」
あわただしく処置をして、なんとか一命をとりとめれた。
気がつくと、汗がびっしょりで、一気に力が抜けた。