生き続ける意味
「…桜ちゃんの様子は、どうですか?」
「あぁ…今は落ち着いてるよ。」
それを聞いて、茜さんは胸をなでおろした。
クシャッとした笑顔を見せた。
「よかったです!…はやく目を覚ますといいんですけど…。」
茜さんの笑顔、久しぶりにみたな…。
「亮樹先生?顔色悪いですよ…?今日で泊まり込み何日目ですか。」
「たぶん…5日目?」
それを聞いたとたん、目を見開く茜さん。
「5日って…もう休んでください!いい加減体が悲鳴あげますよ?
亮樹先生が倒れてしまったら、桜ちゃんが起きたとき、そばに入れなくなりますよ?」
いたずら顔でそう言った。
「はいはい…。
あっ、やべ。聴診器忘れちゃった。」
「もーだから言ったじゃないですか。
疲れですよ!」
ぶーぶー言う茜さんをおいて、桜の病室に戻った。