生き続ける意味
「桜、いま5時。」
5時か。
さっき検査してたしな。そもそも起きた時間がわからないんだけど…
「か、体は?大丈夫なの?!」
「んー、今んとこは。」
ふぅと胸をなでおろす実優。
ガラッ
突然、ドアが開いたと思ったら、やけに焦った亮樹兄ちゃんの姿があった。
息を切らして肩でしていて、手にはなにやら厚いファイルと一枚の紙を握っていた。
「はぁっ……桜、検査の結果…出た。」
ん……!
その亮樹兄ちゃんの言葉で、空気が張り詰めた。