生き続ける意味







「みんなとも、ずっと一緒にいれるね!
一週間後も、一ヶ月後も、一年後も!!」





ずっと、一緒なんだ…。お別れなんて、しないんだ…!




そう思うと、また涙が出てきた。





「そうだな。桜は、大変で辛いことをたっくさん経験した分、これからはきっと、楽しいことがたくさん待ってるよ。」





「ほんとに…?ふふっ、もうまた泣いちゃうよ……」





亮樹兄ちゃんと一緒に、さんざん泣いて、気がつけばたくさん時間がたってた。







「あーあ。桜の目、すっごい腫れてる。泣きすぎ。」




笑いながら、あたしの涙をぬぐった。





「亮樹兄ちゃんだって、目真っ赤だよ?」



 
そして、亮樹兄ちゃんの白衣が涙でびしゃひしゃだ。



亮樹兄ちゃんは白衣を脱いで、イスにかけた。


あたしは車イスに戻され、頭をなでられた。







「桜、ほんとにがんばったね。お前が頑張ったから治せたんだよ。」
    





「うん!亮樹兄ちゃん、あたし頑張ってよかった!

あと、亮樹兄ちゃん……?」




内心、恥ずかしい思いもすこしはあったが、かきけして、車イスから立ち上がった。











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