生き続ける意味
なに、これ…
拾うと、宛先にあたしの名前が、書いてあった。
「え……」
ガラッ
「あっ、桜ちゃんっ!」
病室のドアが開き、入ってきたのは茜さんだった。
茜さんは、鼻声だった。
「桜ちゃんっ?ここに、いたの…?」
ゆっくりとあたしに近寄ると、あたしを抱え上げ、車イスに座らせてくれた。
「茜さん?晴ちゃんは……いつ亡くなったの?」
あたしの言葉に、茜さんの顔が引きつった。
息をつくの、言った。
「今日の午前一時頃ね…。亡くなる何時間か前までは、意識があったんだけど…」
今は、6時……。5時間前には、まだ生きてたの?
そう思った瞬間、涙が溢れ出てきた。
悲しくて、晴ちゃんに会いたくて。