生き続ける意味










「あたしっ、昨日聞いてたの。晴ちゃんが危ないからって…

きのうっ、昨日会いに行っとけばよかった……!」





晴ちゃんと、話したいよ!謝りたいし、ちゃんと笑ってお話したかったよ!





茜さんはあたしの頭を優しくなでてくれていた。





「桜ちゃん、晴ちゃんのこと見に来てくれたのね。晴ちゃん、嬉しがってるわよ、きっと……。」





「…茜さん。晴ちゃん、亡くなる前笑ってた?いつもどおりの晴ちゃんだった…?」






茜さんはうなずいた。



「笑ってたわね……。あっ…!

あの、晴ちゃん…たしかその時、桜ちゃんに会いたいって…」




…え?晴ちゃんが?




 

「ほ、ほんとに?」




「うん。桜ちゃんとお話、したいって…。」




茜さんはとうとう泣き出してしまった。




晴ちゃんが、笑って…あたしに会いたいって……




涙がまた、ぽろぽろと流れた。




「あたしだって…会いたかったよ、晴ちゃんっ……!」







さっき拾った封筒を握りしめながら、しばらく泣いた。











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