生き続ける意味
なにも、考えられない。
晴ちゃんが死んじゃったとか、考えられない。
まだ、朝方な窓の外は、日の光がまぶしかった。
なんで、会いに行かなかったんだろ。
きっと、安心してたんだ。
自分が検査の結果が良かったからって。
だから……明日行けばって。思ったんだ。
もう、昨日の自分を殴りたい。
晴ちゃんは、もうここにはいないんだ。
もう、話せないし、会えもしない。
それに、ケンカしたままお別れなんてっ……
どうしようもない、やるせない気持ちばかりが心に残る。
そして、気がつけば泣いてる。
一言でも、言いたかった。
"ごめんね" と、"ありがとう" くらい。
あたしは、ぼーっとしたまま病室に戻ると、ベットの上に乗った。
手に握っていて、すこしだけくしゃくしゃになった封筒を見る。
…これ、持ってきてよかったのかな?
宛先があたしの名前だから持ってきちゃったんだけど。